クレイジーなケンバンドと闇の組織
高校の頃、仲の良かった女友達のお姉さんから「クレイジーケンバンドのライブがあるんだけど知り合いの関係者席に空きが出ちゃったから観に行って席をうめて欲しい」と頼まれた。
チケットを貰うために「ただで有名人見れるね〜」と呑気に客のいない喫茶店で待っていると、ぞろぞろと黒い服の怖い人が店内を埋め尽くしはじめた。
すると1番怖そうな人に声をかけられた。
雰囲気的に横山剣と小沢仁志を足して竹内力掛けた感じ。
「おう、べっぴんさん、今日は宜しく頼むな」
右手にチケット。
左手に札束。
左手に札束。
札束。20万くらいに見えた。
「これでなんかうまいもんでも食えや」
ひえーーーーーーーひえーーーーーー
これやばいやつだ!あかんやつだ!にげろ!
ふと横を見ると「ありがとう〜♪」と受け取る友達。あ、これだめなやつだ!完全に!
逃げ場もなく、たくさんの人々が入場待ちする中「おう、あけろ」の一言でスタッフが誘導、怖いお兄さんたちに囲まれて私達だけVIP口に通されライブ会場に入るのでした。
横山剣さんはひたすら「おれの話を聞け」と言っていましたが危機的状況でひとつも聞くことはできなかった、そんな高校2年の夏でした。
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